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平成22年度 第2回会員・一般研修会

平成22年度 第2回 会員・一般研修会

 

 平成23年2月24日(木)横浜市民文化会館関内ホールに於いて第一部「新オンライン申請システムについて」第二部「業務と報酬額算定の考え方」として行われ、広報部一員として出席(予め寄稿を内諾)し何時にもなく緊張して講義を受けました。午前の第一部は横浜地方法務局から、不動産登記部門統括登記官 恒川浩二様、法人登記部門統括登記官 豊田治彦様、登記情報システム管理官室管理官付 廣瀬将司様から2月14日に大きく変更されたオンライン申請について、比較的初心者向けとのコメントの上で講演を頂いた。我が大和支部でも本会研修に先立ち2月9日にこの事について実施していたため、更に新しい見聞があり有意義な研修となりました。現在まだオンライン申請を行っていない会員事務所に於いてはこれを機に是非ともオンライン申請を始める事をお勧め致します。

 

新オンライン申請システム説明
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 私も約1年前に、最初は皆目判らないままに補助者と「とにかくやろう」で、出発し既に実施していた支部長、事務所のパソコン導入営業マンの指導により、先ず近くの大和出張所の事件を手始めに半ラインと言う意味を実感しながら現在ほぼ100%のオンライン申請(半ライン?)となりました。
 補正(図面の送付、登記識別情報の扱い認識不足による失敗等原因は多々)があっても法務局担当職員から電話にて何度も何度も親切丁寧に対応して頂いた事に現在があると思います。
パソコン操作は若い人ほどに理解が早く我が事務所では、パソコン操作に於いては先生と補助者が逆の立場で奮闘となります。
 しかし、半ラインと言えども添付書面の郵送により1事件に対する登記申請の為に法務局に出向く回数は半滅しています。

 

 午後の第二部は餅田副会長、村田業務部次長により「業務と報酬額算定の考え方」として講義を頂いた。

 

 

 平成11年の法律改正により公正取引委員会の「事業者団体の活動に関する独占禁止法上の指針」に従い「会則で定める報酬額」から移行期間に一時期目安の「基準額」として扱い、その後会則から金額に関する部分が全て削除されたのは周知のとおりです。俗に報酬額基準の撤廃です。
 この事により従前は大臣認可として公共料金的な性質を持ち、土地家屋調査士会が会則の中に報酬額規定を定め会員に指導し、会則の遵守義務であった訳です。

 

 士業に限らずどの業界に於いてもダンピングと言う言葉が取り上げられ、社会の悪者扱いとなっていた時代から10年超、現在は「低価格、安い」が社会的に常識な時代に変化し、最近入会された会員各位にとっては、この話は昔の物語的存在と思います。

 

 会則から報酬額基準が撤廃された後に入会された会員は前述の様に調査士会からの報酬基準額の指導もなく、依頼者に見積り額の提示を求められても、また請求書の作成等資料がなく競争原理の中で業務に対する対価を計れず、新入会員から私も相談を受け資料の提供をした事もあります。

 

 バブル崩壊、業務量減少と報酬規定の撤廃と共に我が事務所の経営も年々厳しくなっているのも事実、講師の先生の雑談、昔の一言「調査士ならば年収1千万」を目標に、価格崩壊は粗雑を産み結局依頼者に不利益となる。
 私は実のところ今回の研修会で報酬額を題材に出来るのか疑問視しておりましたが講義を聴いているうちに納得致しました。

 

 適正価格とは、自分の事務所を継続維持する為の報酬額(総額)は1事件毎に、懸かる業務を詳細に精査し積み上げの合計額であり、それは各事務所の形態により当然に違って来る、よって適正価格は他の事務所の適正価格として必ずしも一致しないものである。
 然しながら多くの会員(私も含めて)は当時の基準額を我が事務所の基準報酬額として事務所に掲示し採用しているのが実情と思います。
 時代の流れと共に社会の常識も変わって来るもので、昨今は「低価格、安い」と並んで「適正価格」が重視されていると感じ、これからは「適正価格」が優先される社会になると思うのです。

 

講師の餅田副会長と村田業務部次長    

 

 また、時代の流れと共に法律も社会の常識により改正されてしかり、地方分権の中で法人登記業務、不動産登記業務等法務局自体を国から地方の管轄に移す如き議論もあると聞いています。これは国民の財産と権利を明確にする登記制度と、土地家屋調査士の養われた知識と専門能力が一体となって成り立っている事を認識しない議論に外ならないと思うのです。この登記制度は規制緩和や自由競争に馴染まない異質のものであると国会で議論する先生方に認識して頂きたい。

 

 時代は変わっても、地方分権の議論があっても、例え自由競争の中でも土地家屋調査士として絶対に必要なのは依頼を受託した限りその依頼者はしかり、利害関係を有する者、関係者全てに「公平性と真実をもって業務に当る」が責務です。

 

 特に筆界確認の場合は双方に被害者意識を残さないために、予想外の時間と労力を必要とする場合も多々ありますが、私は「業務終結後にトラブルの可能性を残さない」を第一にしています。
 予想外の時間と労力の大部分は適正価格に反映されないのが常であり、我が事務所の経営の足枷になっているかも知れない。しかし信用を得る事が品位の保持と解し、また信用が調査士制度の向上であり、自分如きがこれまで事務所を継続できたこと、そしてこれからも調査士として継続するための方法と解しています。勿論「適正価格」は最重要事項ですが。

 

 研修会開催に膨大な資料を準備し貴重な講義を頂いた諸先生方有難うございました。

 

大和支部 岸本 博文

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